思わぬプレゼント

 夕方に妻が「あ、そうそう下津のカタカナの会社から何か届いてるよ」と言うので何かいなと冷蔵庫に入っているそれをみると「釜揚げシラス」だった。送り主の名を見ると「グッディフラウエル ※※※子」となっている。
 ちょっとお、下津の飲み屋にはそんな名前はないし、定年後はまったく飲み歩いていないしとしばらく考えて「そうだ5月の区民運動会に招待したママさんバンドだ」に行き着いた。小包を解いてみると一通の封書と釜揚げシラスとちりめんしらすが入っていた。
 封書には見事なペン字で5月のお礼と近況が書かれていた。お礼を言うのはこちらの方で、早速電話をしたら本人が出てくれた。電話のあっちとこっちで頭を下げているような会話をして「お互いそこそこの年齢ですがもう少しがんばりましょう」と電話を切った。
 夕食に早速釜揚げシラスをいただいた。絶句!今までこんなシラスは食べたことがない。姿はつるつるぷりぷりで、小さいながらも一匹一匹が舌に存在感を伝えてくる。私はお酒の肴に頂いたが、母ちゃんは炊き立てご飯に載せて卵かけご飯醤油を垂らしたシラス丼で3杯は食べていた。