富士山の日

 今日2月23日は静岡県が定める富士山の日だそうだ。山の誕生は10万年前、現在の円錐形の山容ができたのは1万年前とのことだ。飛鳥時代聖徳太子も登ったという記録がある。明治の初めまでは女人禁制の山だったが昨年は40万人以上が登った。
 10年ほど前に妻と中学生だった双子の子供たちと登ったことがある。五合目にある駐車場に続く車の列に嫌気が差して、途中に車を置いて本来の登山道でないところを登り始めた。初めのうちは遊歩道のようになっていたので、円錐形の山だから上のほうで登山道に合流できると思っていたが、段々状況があやしくなってきた。砂とがれきの山は歩くたびに石が転げ落ちる。標高が3000メートルを超えると呼吸がつらくなってくる。10メートルほど登って5分休むを繰り返しながら登ったが、下を見ると相当な傾斜で、ここからバレーボールを転がしたら間違いなく出発地点まで着くだろうと思われ、滑落事故が起こるのもうなずける斜面だった。結局3700メートルあたりに来た時に突然白い雲が近づいてきたとおもったらそれは雨粒だった。妻も子供たちも「もう帰ろうよ」と言うのですぐに賛同して山を降りた。「おとうさんのせいで富士山頂に登れなかった」と妻は今でも言う。ごめんごめん。