あれから11年

 東日本大震災から11年目の今朝の報道番組で、今はテレビのMCになった香川照之氏が、当時を振り返って「私は、その時刻に北海道の最東端、根室風蓮湖という湖の上に木村拓哉さんと立っていました」と切り出した。

 

 2011年秋に放送されたTBS開局60周年を記念した日曜劇場枠ドラマ南極大陸」のロケで、この災難に遭遇したようだ。

「14時46分、凍った湖が揺れました。すぐに撮影は中止。翌週、そのロケ地に行くと、地震のせいで氷が割れて、本来その下にあった水面が大きく顔をのぞかせていました」と。

 

 関東に住む私の子供たちも、それぞれ怖い思いをしたが、幸い無事だった。でも、あの震災で18,425人の死者・行方不明者を出し、今も原発などの後遺症は続いている。

 

 「普段はまったく動いていないように見えるこの星は、実は時速1700キロで自転し、時速10万7千キロで公転している荒ぶる天体なんです」と彼は伝えた。

 

 まったく、その通りで、明日、マグニチュード9を超える地震が起きても、地球のプレートテクトニクス上では当たり前のことなのだ。自然には到底抗えない人類は、その被害を甘んじて受けて涙を流し、次の禍に備えて知恵を絞るしかないのだ。

 

 それなのになぜ、46億年前に誕生した天体に、偶然派生した生物の完成形といえる人類が、お互いの命を奪い合うようなおろかな行為を続けるのだろうか。