向かいのお墓の前に植えたビワの木は、母ちゃんの里でもらってきた苗木の一本だ。過去に何度か茂木ビワの収穫があったが、悲しいかな、葉がおいしいというシカ君の食料になっていた。
それが、一昨年あたりに幹の皮まで食われて、昨秋に葉っぱが落ち始めて終焉を迎えた。けなげにつけた実も、茶色に変色して腐りかけていた。
高さは4メートルぐらいになっていたが、根っこから切ってこなげた。(和歌山弁で枝葉を切って小ぶりにすること)
ここには、かつて、大きな棕櫚の木と吊るし柿の木があった。前者は私が、その不要性を判断して切った。後者は3年前の台風で根こそぎ折れて、下の田んぼに転がった。
石一個でも動かしたらうるさい田舎でも、こうして景色は少しづつ変わって行く。