MGAに新入生

 私が主催するゴルフ教室に、久しぶりの新入生が入った。彼の名は「M・S」としておこう。

 私が20代の頃、青年団のバレーボールで、セッターを務めてくれた3歳年下の男だ。彼は、その後、東燃に入社し、研究部門に配属され、埼玉県で長い間居住したとのことだ。

 数年前に、寄合会のO会長から「まがさん、いっぺん一緒に回ってよ」と黒沢ゴルフに誘われてラウンドしたが、ハッキリって酷かった。

 彼曰く「どうせ接待ゴルフですから」だったが、その姿勢では相手にも失礼だし、本人にも生き甲斐が見えないと感じていたら、数日前に親戚にあたるO会長から「まがさん、いっぺん教えてやってよ」の依頼があって、今日実現した。

 

 Magasan Golf Academyでは、2階のベランダにある練習場で、無料で、合理的で、納得性を重んじ結果を出す。さらに冷たい缶コーヒーまでついてくる。

 

 コーチングの内容は企業秘密だが、要約すればたった二つだ。結論、M・A君は「今まで悩んでいたのは何だったのか?これでゴルフがいっぺんに楽しくなった」と言い40年前に買った古臭いクラブを買い替える気になった。

 

 おそらく数日後には和歌山市の中古ゴルフクラブ販売の道楽箱に、彼の姿が見えることだろう。11万円が入ったことだし。