恩師が歌会始で佳作に

 1月22日の読売新聞地域版に「歌会始の儀で佳作 木寺俊爾さん」の見出しが眼に入った。本文には「皇居で14日に開かれた新春恒例の歌会始の儀で、日高川町の農業木寺俊爾さん(73)が県内から唯一佳作に選ばれた」とある。全国からの応募数2万802首から入選と佳作27首のひとつに選ばれた快挙だ。氏は自分が高校時代の国語の教師で、当時から新聞に投稿されていて、再々作品が掲載されていた。ある日、氏の授業開始前に掲載された短歌をいたずらで黒板に書いておいた。氏はそれを見るなり声高に「はずかしい!」と言って急いで黒板消しで消したが頬が赤らんでいたように思う。しゃいな先生で好感がもてた。年齢が自分より13歳上だということは当時は30歳だったのだ。渋いなあ。
 「直売の量採り終えて妻とふたり枇杷の畑の葉陰に憩ふ」。佳作の作品は、道成寺の参道の直売所で売る枇杷を採り終えて、妻と二人木陰で休む一こまだとのこと。掲載された賞状を手にする顔写真は、意外と(失礼)お若い。