手すりが付いた

 朝、8時に玄関に出ると、すでに作業が始まっていて、作業員の一人が私をまじまじと見て「その節はお世話になりました」という。

 

 何のことかと思ったら「ダムの上流で仕事をしていた時、昼飯に、こちらにラーメンを買いに来て、作ってもらった」ということだった。

 

 そうか、130円のカップ麺に、お湯を沸かして入れてあげたら車の中で食べると言った人だった。

 

 その人たちが、1日で手すりを取り付けてしまった。空中歩道からおっかなびっくりで水面を覗いていたが、これで安心して見れるようになった。