荒神様のお餅まき

 天気が良かったので、前の山に登って、お務めとお餅まきをした。そもそもが神様なので「大祓いの言葉」を私が奏上して、神に捧げた。この神様は、言い伝えによると「奥(さんずい片が付く)津彦命(おきつひこのみこと)」で、かまどに残る熾火(おきび)を形容している。
 ひいては、その上で煮ているお米、つまりは百姓になくてはならない稲作の守り神として祭られている。
 お務めを終えてお餅まきの前に、こんないきさつをお話ししたが、聞いている人は20人ほどで、あまり興味はなさそうだった。

 餅まきは10分もかからずに終わって、皆、満タンのポリ袋を引きずりながら帰っていった。我々は、その後に公民館に集い打ち上げをした。昼間っから2時間ほどの宴会で酔っぱらって帰ってきたらナナが夕飯をねだったので、いつものように与えた。そうだよねえ。「お父さんは飲んできたけど私はまだよ」なんだから。