利尻・礼文を満喫

 タカハシ旭川自遊空間に再び帰ってきました。結局ブログを書く環境はここしかないのだ。次回からの対策案は帰ってゆっくりと考えることとして数日を振り返ることとする。

 【24日】
秋田屋のママに別れを告げて】
 
 朝から旭山動物園に向かった。日曜日だったので開園前の入り口には行列ができていた。前にも書いたがこの動物園は一時閉園の危機を迎えたがスタッフたちが「いかに見せるか」に工夫をこらし、日本一の人気動物園になった。この姿勢は各地の動物園にも波及して「動物がいる」だけの動物園から「いかに生態を見せるか」という姿勢が浸透してきている。
 
【母ちゃん待望の旭山ZOOだ】

【ペンギンたちが撮って撮ってとポーズをとる】


アムールヒョウの鋭い目つき】

 オオカミ山に5〜6頭のオオカミがいた。犬の祖先であるが動き回る姿には迫力がある。このオオカミたちが何かの音に反応して突如として全員岩山で遠吠えを始めた。アニメの世界でしか見たことがなかったが初めて実際に見ることができた。観客達も「おー」と感嘆の声を上げた。

【この後遠吠えを聞いた】

 2時間ほどでここを後にして市内に向かった。ブログを書いた後稚内に向けて北上したが中川町で夕刻となった。ここまで来るとすでにコンビニはなく中川町内の小さなスーパーで買い物をした。「道の駅なかがわ」で夕食やベッドメイクをしていると一人のバイカーが話しかけてきた。ガソリンスタンドを知りませんか?ということだったが、地図にあるSSはすでに17時に閉まっていたのだ。彼はしかたなくエンジン止まるところまで行ってテント張りますと出て行った。
 この道の駅も17時に閉まっていてトイレだけを開放していた。数台の車が出入りしたが泊まったのは我々だけだった。

【中川町では恐竜の化石が出ている】

 【25日】
 5時に「道の駅なかがわ」をスタートし稚内には7時ごろに着いた。利尻行きフェリーの電話受付は9時からと娘のUからの情報があったので朝食と時間つぶしに港の後ろの山の上にある稚内公園へ上がった。利尻も礼文宗谷岬の先端も見える。しかし北方にあるはずのサハリンは低い雲に覆われていて見えなかった。
 9時になったので今日の利尻行きと明日の利尻⇒礼文礼文稚内の三角航路を予約した。車両と乗員2名で47,000円だった。もちろんナナは無料だが航行中は車内で過ごすことになるが心地よいエンジン音でグッスリと休んでいたようだ。
 11:10発のサイプリア宗谷が利尻の鴛泊港に着岸したのは13:00、それから一周がわずか60キロほどなので、途中の名所を見ながらとりあえず一周して17時に今日の宿「正部川旅館」に着いた。

【昆布の町だ】

【オオハナウドと利尻富士
 ちょうどお祭の日で町の人たちが総出でおみこしや稚児行列などが催されていた。夕食後に見物に出かけてガードマンのおじさんとお話をした。「若い人たちが多いですね」というと「人集めが大変で役場の職員も総出で何とか続いている」とのことだった。
 翌日、礼文へ渡る為にフェリー乗り場に行くと窓口にこのおじさんが座っていて「昨日はどうも」と言ってくれた。その後の乗船時に妻には名刺をくれていた。この運行会社の専務さんだった。専務さんは、その後着桟のフェリーから投げられた係留ロープをウンウン言いながら引き上げてブイに引っ掛けた。何でもする専務だった。おまけに昨夜質問した仙法志(センポウシ)のアイヌ語地名訳をアウトプットして届けてくれた。A4用紙3枚にこの島の地名訳がビッシリと書かれていた。

【お祭はえんえんと日が暮れても続いた】

 【26日】
 朝からもう一度島内を一周して11:35発のフェリーでクツガタ港から礼文の香深港に着いた。この島は東側に縦断する20キロばかりの道路があるばかりで西側は断崖絶壁だ。最北限の須古頓(スコトン)岬を訪れた後、この島のメインのレブンアツモリソウの群生を見るために大型バスが次々と訪れるがそこは20メートル四方くらいの狭い所で、すでに盛りを過ぎたアツモリソウの花が、本来の白が一部茶色になって申し訳なさそうに咲いていた。

【盛りを過ぎたレブンアツモリソウ】

【ナナも最北限に来たぞ】

【船泊湾の風景】
 二つの島を初めて訪れたが「観光」以外は昆布を主とした漁師達の細々とした暮らしが見える。利尻は島を一周するのに二時間もかからない。礼文は30分で島を縦断できる。この島での暮らしを思うと息が詰まってくる。でも、人々はあまり本土(と言っても北海道だが)には渡らないとのことだ。高いフェリー代を払って渡っても稚内だもんなあ。

 16時10分発のボレアース宗谷で利尻を経由して18:50に稚内に戻った。下船して旭川方面に向けて南下し途中のセイコマートで夕食を仕入れて豊富町の宮の台展望台の駐車場で車中泊となった。
 
 【27日】
 5時にスタート、すぐにサロベツ原生花園を訪れ、遊歩道を散策した。朝からいい親父たちが100万円以上もする大口径の白望遠を三脚に乗せて構えていた。「何を狙っているんですか」と聞くと「何でもいいんだよ」と返ってきた。どうやら草花やエゾウサギや野鳥などを追っかけているみたいだ。道の駅びふかで休憩し今日の宿を網走と定めて予約した。今夜は毛がにが待っている。