あわやのりこ

 「冗談じゃねえよ!」とたけしが、手を伸ばしてヒラヒラさせながら出てきそうな出来事があった。事務所に着いて仕事を始めてしばらくして、ネットが不通になった。パソコン上での異常発生でその原因を調べたら「断線していませんか?」という根本的なメッセージが出て、誠君が調べてくれた。そのうち、親父の悦二から「山崩れが起きて車が迂回のために山へ上がってきている」という情報が入った。
 通勤路の最後の工事信号現場で大規模な崩落事故が発生していて、防御用の太いH鋼も鉄板も薙ぎ倒されていた。我々が通り過ぎた15分後、その後、同じ従業員のIさんが通った5分後に崩落があり、その直後に通りかかったFさんがもう通れなくて迂回してきたと言うギリギリの状態だった。
 そもそも、崩落が危ないので、しばらく作業を中止していたという場所で、それが幸してけが人はなかった。いつもなら、片側通行の内側で作業員がうごめいていたが、今朝は台風で誰もいなかったが、もし、いたら必ずペッチャンコになっていた。
 電柱も倒れてケーブルが切れて、固定電話もドコモの携帯もネットもダメな状態で、静かではあったが、まったく陸の孤島状態を味わった。対岸の川口地区にいる森家の嫁や孫たちが孤立してしまった。AUの携帯だけが通じる状態で、いつもは暇な私の携帯が従業員の家族との連絡に重宝された。
 楽天の受注には全く触れずに、あらかじめアウトプットしていた配達票のみの対応となった。
郵便局には、迂回路を来るように連絡しておいたら何とか70件ほどの配送はできた。「配送いたしました」メールは家に帰って私のパソコンで配信した。
 明日も(というかなぜか今2時前だが)家での作業になる予定だ。かあちゃんは、そんな状態でも来るというY旅行社のピストン来客への対応のために出勤する。

【この中には入りたくないよ】