ここにも被害が

 6月2日の大雨が、ここにも被害を及ぼしていた。昭和35年まで、我が家があったところで、土手が大きく崩れて大昔の石垣が露出した。

 

 当時、家の川沿いには「砥石場」があって、春には八重桜が見事に咲いてくれたが、その残された桜も根っこから消えてなくなっていた。

 

 流された石垣の一番底には大きな基礎石が並んでいるが、おそらく初めてここに住んだ人らが、川が落ち合う自然の河原に、敷いたものだろうがいつの頃だろうか。

 

 この地には「こーぼのまがりと」という場所がある。今は、プライベートリバーのキャンプ場があるところだ。さらにお寺には「大師堂」があり、ずっと「おだいっさん」というお祭りを続けている。弘法大師がこの地を訪れたことは間違いない。

 

 今年は生誕1250年だというので、おそらくその頃か、それより前に人々は住み着いているだろう。

 

 その痕跡が今現れている。実にワクワクするではないか。このあたりは前田羅(まえだら)という地名が残っている。「タラー」は南方のマライ語から来ていると、外江氏の地名調査にある。平安時代に南方から来た人たちが住み着いたのかもしれない。

 

 けっこう大きな石なので3~4人がかりで敷いたものか