キャラブキ

 コロナウイルスもさることながら、各家にはそれぞれの理由で、今までできていたことができなくなることがある。

 我が家では、母の味を引き継いだ妻が、自前のフキを材料に、稀代のキャラブキを作ることだ。

 第一弾は、近所の愛好家に配り、第二弾は子供たちへの贈り物に忍ばせた。そして、やっと出た第3弾が、わが100円ショップに並んだ。

 コロナ解禁後の日曜日でもあり、出した途端に次々に売れて、補充に忙しかったようだが「このショップのキャラブキは絶品」と、ありがたいファンがついている。

 「おいしいものを食べてもらいたい」だけの一心で、一窯10時間の努力も、報われる。でも、たまに5円や10円を放り込んで、平気で持っていく人もいる。

 ABCラジオの金曜日にある「金曜は裏から失礼」の、アナウンサー浦川泰幸のコーナーにある「だって人間だもの」でも、許されない愚行だと私は思うのだが。