大和大宇陀は薬業創業者の里だった

 寄合会の薬草部のメンバー5名で、薬草の本場、奈良県宇陀市の「森野旧薬草園」を訪れた。ここの「道の駅宇陀路大宇陀」に10時半に着いたら、すでに我らのO先生が先に着いていて、雨が降る中を目的の薬草園に向かった。

 

 入場料300円を払って、吉野葛の製造現場を通り、資料館に入った。森野家は16世紀半ばに下市で葛粉の製造を始めたが1610年代に良質の葛を求めて宇陀に移った。旧薬園は1729年に当主の藤助が設けた。その後、当主は代々藤助を襲名し、旧薬園を300年近く維持してきた。森野家には「男子が生まれたら園を維持、管理できるような体力を養わせるように、と書かれた家訓がある」という、その本物を見てきた。

 

 薬草が豊富なこの村から、日本の薬業を起こした人々がいる。ツムラ順天堂の津村重舎、藤沢薬品工業(現アステラス製薬)の藤沢友吉、武田薬品工業の武田長兵衛、ロート製薬の山田安民など、現在日本の薬品会社のルーツのほとんどがここから出ている。

 

 このあと、近くの田舎レストランでイタリアンを堪能して、再び大宇陀に戻り、樹齢300年の有名な枝垂桜「滝桜」などを見てから帰った。帰りは大雨になった。

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