特別授業

 薬草のO先生の来訪日だった。ひと月前に来た時に、たまたま小学校の低学年の児童らが薬草畑を見学して、トチュウの葉で先生が見せたマジックに感動して「来月もぜひ」というので、小学校のN先生に今日の来訪を知らせておいた。

 雨の中、9時に薬草畑に向かう途中で、N先生と6人の児童が傘を並べて歩いてきたので「今日は雨なので教室で待っていて」と制して、O先生を待った。

 10時に着いたので、早速、教室に案内して特別授業が始まった。教材はまずタラヨウの葉に爪楊枝で字を書かせ、裏返して3分経ったら文字が鉛筆で書いたようにくっきりとうかぶタラヨウマジック。これで子供たちの好奇心をすっかりつかみ取ったら、あとは次から次へと植物の不思議を展開し、独壇場。

 子供たち以上に興奮していたのはH校長と担任教員だった。