ミゾソバとママコノシリヌグイ

 前のサロンの下の河原にミゾソバがが群生している。薄ピンクの小粒の花を付けているのがソバの花に似ているのでこの名が付いた。タデ科の一年生草本で、互生する葉が牛の額に似ているので「ウシノヒタイ」の別名がある。

 ミゾソバは薬草の一種で、石田散薬の原料とされた。新選組副長の土方歳三の生家が作っていて、骨折、打ち身、筋肉痛や切り傷に効能があったという。まさにこの時代には常備薬として重宝されたことだろう。

 同じタデ科で、よく似た葉型をしているママコノシリヌグイという草がある。花も小さなピンクの粒状でこちらもよく似ているのでトゲソバの別名がある。細い蔓上の茎にびっしりと鋭いとげがあり、これで憎い継子の尻を拭くという想像から来ているが、えげつない想像である。韓国では「嫁のしりふき草」というらしいが、いずれもイタイ草である。

ミゾソバ

ママコノシリヌグイ