「采配」の最終章に

 ナナランドの竹壁製作用のシュロ縄を買いに9時開店のコメリに行った。ところが帰路にフロントウインドウに雨粒が落ちてきてしばらくは作業に入れなかった。昼前に上がったのでとりあえず1.5メートルを貼ったところで本降りになって止めた。夕食時のニュースで九州から東海まで梅雨入りしたと報じられた。明日のソフトボールの練習も「中止」のメールが届いた。
 落合博満の「采配」を読み終えた。野球で大成しても野球しか知らない人とはその内容や文章構成で明らかに一線を画する。東芝で5年間のサラリーマンを経験したことも人間としてのバランス感覚に磨きを加えたのだろう。最終章の一言を引用する。
・・・日本のプロ野球界で初の年俸1億円を稼ぎその後2億円、3億円と先陣を切って突破して行った選手だが・・・「ユニフォームを脱いで帰宅した私は、三冠王の栄光にも、高額な年俸にも何ら執着はない。ファームでくすぶっていた若い頃と同じように、仕事を終えたら一杯の白飯が食べられればいい、それに焼き鮭でもつけてもらえば十分に幸せという人間だ」と語る。さらに「要するに、仕事で目立つ成果を上げようとすることと、人生を幸せに生きていこうとすることは、まったく別物と考えているのである」と言い切っている。
 「自分の人生を采配できるのは、ほかならぬ自分だけであり、そこに第三者が介入する余地はない。ならば、一度きりの人生に悔いのない采配を振るうべきではないか」。今の私がおおいに共感する思いであり最大の応援歌である。