私とカメラの出会いは

 この秋(冬と違う?)一番の寒さで木枯らしが吹き荒れた。お寺の大銀杏も毎年訪れる自分が一番美しくなれる時季を知っている。この時季はカメラマンにとっても収穫期なのだ。
 そもそも、私がカメラに興味を持ったのは中学生の頃だった。中3の冬休みにアルバイトで稼いだ全額がカメラに化けている。高一の修学旅行で、当時は白黒であったが、級友やバスガールを撮った写真が今も残っている。
 会社に入ってからも、社内報を担当する頃にはカメラは必需品で、当時名機と言われたアサヒペンタックスのズーム付一眼レフを好きなように使わせてもらっていた。締め切りが過ぎた日には自分で暗室で現像して印刷会社に持ち込んだこともあった。
 そんなこんなで撮影に関しての一家言を持っている。「いい絵を撮るには決して遠慮せず、ベストの位置を確保すること」だ。遠慮なんかしていたらろくな絵が撮れない。それは毎日のメディアのニュース写真がその壮絶さを物語っている。
 友達同志で撮る時に、遠慮なのかは知らないが、カメラマンがよく低い位置から撮ろうとしているが、それは被写体の鼻の穴を大きく写そうと努力しているだけだということに早く気付いて欲しいのだ。