刻々と拡がる被害

 東北地方太平洋沖地震の被害は時間がたつに連れ明らかになり拡大している。気象庁はその規模をM8.8からM9.0に修正し、世界観測史上第4位の規模となった。警察庁が1時間前に発表した被災地全体の死者・行方不明者1534名も、宮城県警本部長が述べた「県内だけでも万人単位の死者は間違いない」にはかすんでしまう。福島原発の被害状況も深刻だ。放射能による二次災害もおおいに懸念される。
 水は生物にとってなくてはならないものだが、今度こそ水の威力に恐れおののいたことはない。東北地方の沿岸では、映画やシュミレーションではない本物の津波が7メートルの高さで覆いかぶさり、ありとあらゆるものを飲みこんでしまった。か弱い人間たちにはなすすべもなく波に飲まれ波間に漂い力尽きたことであろう。
 海外から69カ国の支援申し出があったという。また国内の食料品や飲料メーカーなどが次々と支援体制を始めている。亡くなられた方たちのご冥福をお祈りし、生き残った方たちに「がんばれ日本」のエールを送りたい。