桂太郎のこと

 列島各地で100ミリを超えるゲリラ豪雨が発生しているが、ここでは少しの雨が降っただけで曇りの一日だった。そんな中ウッドデッキで「山河ありき」古川薫著を読んでいる。日露戦争時の首相、拓殖大学創立者と帯に書いてある桂太郎の物語である。<寄贈 拓殖大学後援会>とあるので剛がもらってきたものだろう。
 日本が「眠れる獅子」を打ち破った日清戦争後、欧米列強はにわかに牙をむき出して清国を食い物にしようと襲い掛かった。その筆頭はロシアだった。膨大な権益を清国に認めさせ満州侵入の道を大きく開く。ついでドイツ、フランス、遅れてアメリカと「東洋の蜜」に群がった。これらを指をくわえてみているばかりの日本だったが危機感はつのるばかりであった。そしてやがて日露戦争へと突き進んでいく。
 何か、現在の国際情勢と何ら変わらないではないか。G7での安倍首相の言動が一部のマスコミで評価されている。G7 vs ロシアの様相を呈しているが、難しい局面打開に日本国首相への期待は大きい。