千葉の惨状を聞いて

 紀伊半島と房総半島は、日本地図で見ても形が似ている。でも、両方そこで暮らした人は多くはないだろう。

 その希少な人類の一人として、無防備な房総半島を上げる。それは、風を妨げる巨木林がないからだ。

 その昔、椎名誠が「風に転がる映画もあった」という小説を書いたが、彼の経験値を大幅に上回る巨大台風であったということだ。9日のニュースでは955hPaで最大瞬間風速は60メートルと巨大だ。

 送電線の鉄塔や電柱が数多く倒壊していて、関西からも電気事業者らが軒並み応援に駆けつけているとのことだ。

 昨年の台風21号で、高野山の1000年杉が50本以上折れた。この地に移住した友達のU氏が、イチョウの木を伐採したことは紹介したが、彼の本業は高野山にあった。

 日本史に出てくるほとんどすべての武将が眠る「奥の院」の惨状を、見に行きたいと思っている。