今更ながら「建国記念の日」とは何の日か調べてみた。なんと、神武天皇が即位した日で、紀元前660年のことだった。
古事記には神武東征で知られているが、神話の世界色が濃いので、にわかに信じがたいが、全くでたらめではないような気がする。
ヤタガラスや、熊野や、吉野など、紀伊半島の地名がでてくるので、おおいに親しみを感じる。で、今年は紀元2683年になるらしい。
私の本棚に、ずいぶん古い歌の本がある。私が20歳の頃に湯浅の大畑書店で買った「懐かしの日本軍歌」で230曲が収録されている。この本は半世紀も前のものなので、おそらく日本にも多くは残っていないのではないかと思う。
その中に「紀元二千六百年」という曲がある。戦争を美化する気は毛頭ないが、この時代に生きて、国威発揚のために強制的に作らされた音楽家たちがたくさんいた。
山田耕筰、佐々木信綱、乃木希典、藤原義江、土井晩翠、北原白秋、高木東六と言った聞いたことのある名が作詞・作曲家に並ぶ。終戦時には「戦争犯罪人」の疑いをかけられた事実もある。
「ああ栄冠は君に輝く」で有名な古関裕而も何曲か作曲しているが、もう少し後の時代だ。
