チョー暑い

 梅雨の晴れ間の太陽はいきなり脳天に突き刺さる。白い校庭が、それを照り返す。帽子の間にハンカチを挟んで後ろに垂らして、まるで敗残兵の様相でランニングから始めた。それでも12名の老兵は元気はつらつで鋭い打球を飛ばし、素早くフィールディングする。とても70歳を超えたふうには見えない。
 
 この間の試合の結果が届いた。リーグ戦で大敗した相手、堺シニアがやはり優勝していた。強いチームだった。ピッチャーの速球はこれまで対戦した中で最速だったし、打線は切れ目なく芯に当ててきて鋭い打球が飛んできた。
 
 彼らに刺激されたのか、今日のみんなの動きはいつもと違った。炎天下だというのに「暑いからやらなきゃ」と、まるで高校野球だ。

【今日の言葉】
一人ひとりの人生とは、神様の手が書いた童話。(H・C・アンデルセン